2012/10/23

サス車は速いのか?

たまにはちょっと違った方向性で記事を書いてみます。
雑記が書きやすいのはSNSと違った自ブログの良いところですね。

そんなわけで今日の話題はサスペンションの話。


自分は2010年の秋あたりからちょいちょいサス車を使ってます。


サスの歴史はかなり古いので自分は超後発のフォロワーですね。
先人にほとんど開発され尽くしたノウハウの数々には本当に感謝。

そんなサス車を使っているとたまに耳にするのが
「サス車は速い」という意見。

サスユーザー以外が言うのであればまだ理由はわかるのですが
サスユーザーですら言う人もいるのだから、
逆にこれってどうなんだろう?という疑問が沸いてきます。

そんなわけで表題の件が今回の内容。

内容をグダグダ書いてもアレなので自分の結論を先に書くと
「サス車はノンサスのMSより平面速度は遅い」です。

ノンサス車は精度の出てる工業製品です。
かたやサス車の駆動はスイングアーム式ならフルスクラッチです。
この時点でフルスクラッチが工業製品に精度で勝てるのか疑問です。

技術を持った人が作った精度の良いサスだと確かに速いかもしれません。
でも同じレベルの技術を持った人が通常のMSを調整したらどうなるか?
おそらく五分五分になりますよね。

となると、本来は前進に使うべき力をサスのストロークに使ってしまうこと、
さらにサス車は負荷時にフロントがボトムする特性があるので
コーナーイン時にスラストがキツくなる分不利だと思います。
もちろん、ボトムしないサスを作ることもできるのでここは良いとしましょう。

逆に足つきが良くなって有利に働く面もあるかもしれません。
もっとも、サス車にすることで走行性能が改善されるのであれば
MSフラット車はみんなサスになってるはずですがw

ともあれこの辺は未検証なので五分五分とします。

技術のある人が作ったとして平面速度で五分五分です。
技術がない人、もしくは普通の人が作ったとしたらどうなるのか。
当然、駆動効率が悪くなって遅くなりますよね。

かたやノンサスの場合は工業製品の精度が下限です。
精度にもバラ付きはありますが、選別をすればこれは解決されます。
とすると下限はかなり高い位置で止まることになります。
さすがにフルスクラッチに負ける工業製品とは思いません。

ちなみにサスの種類をスイングアームじゃなく内蔵にした場合
工業製品の精度を活かすことができる点で下限は高いですが
ストロークをする分不利に働くので、やはりノンサスを下回ります。

まとめると、
・技術がある人が作った場合にサス=ノンサス
・技術が減れば減るほどサス<ノンサス
ってことでサス≦ノンサスということになると思います。

なので「サス車はノンサスのMSより平面速度は遅い」という自論になるわけです。


で、ここまでは平面速度の話。
実際にコースを走るとします。
レイアウトは立体です。

サス車は着地した際に足をつけ続けることができるので
着地した時に沈みながら前進するという芸当ができます。
これは大きなアドバンテージだと思います。

これに対してノンサス車はウェイトで跳ねを緩衝する形で制動するので
わずかな跳ねが加速できない要因になります。

さらに、ノンサスのMSはウェイトを積んで挙動制御をするのに対して
サス車はウェイトを使わずにある程度の挙動制御が可能です。
とすると重量差が出てくるのでここで速度差が生まれます。

なので結果としてはレースやコース上では速くなるんだと思います。
というわけでサス車については
「平面で本来は劣ってるが、立体コース上では速い(場合がある)」
というのが現実に最も近い評価になるのかなぁ、と思います。


* 蛇足 *

コース上での足つきの件、
一般的なマスダン車相手ならアドバンテージはあるのですが
上級者のマスダン車は足つきが上手く、アドバンテージはほぼ無いです。
となると本当に勝負すべき相手を見ると、ここで勝負は出来ません。

さらに重量の件
実際の勝負相手はMSだけでなく旧シャーシも混ざります。
ベースが軽い旧シャーシの場合、ウェイトを積んでも
普通に組んだサス車に近い重量の場合も多々あります。

となると重量でもアドバンテージを得ることはできません。
あ、あれ?活路がなくなってきた・・・w

そんなわけで、レースで見るとサス車はオススメはできません。
たぶん強豪の方々もサス車使いはあまり見てないと思ってます。
これはあくまで自分の想像にすぎませんが。

自分の場合は
・手になじんでるので扱いやすい
・使ってて楽しい
というわりとしょーもない理由で採用しているだけだったりしますw
でもこの2点って個人的にはかなり大事だと思うんですけどね。