2012/09/26

スキッドローラーという選択

先日使用したマシンのフロントには新機構を盛り込んでみました。


スキッドローラーです。懐かしいですよね。
このセッティングのメリットと狙いを書いてみようかなと。
今日はそんなステマ記事です。
自称した時点でステマじゃないのですが。

スロープ等立体セクションの上り下りを考えます。
上りの時はスロープの床にアンダーガードをぶつけることになります。
下りの時は必ずノーズから落ちるので、角度次第ではアンダーガードが当たります。

接触すれば摩擦によるブレーキがかかります。
アンダーガードのエッジがささって挙動を乱す可能性もあります。
これは形状次第なのですが。

その点、スキッドローラーは形状が円形状という時点でメリットが大きいです。
今回は830を使用しましたが、830で考えても半径は4mm。
厚み4mmの半円状アンダーガードと考えると、受けの角度はかなり広いです。

さらにそのアンダーガードが回るということを考えたら
摩擦によるブレーキ効果も非常に小さくなります。
瞬間的な衝撃に対する逃げは間違いなく高いでしょう。
そう考えると、下りに関してのメリットはかなり大きいです。

その反面、上りに関してはデメリットもあります。
摩擦によるブレーキ効果がほとんどないので止まりません。そりゃそうだ。
なので飛び込み系レイアウトだと期待しにくい部分はあります。

スキッドローラーを使用するということは壁面に対しては4ローラーになるので
セッティングがシビアになるところは当然ありますが
それを超えるメリットがあると思えるなら、試してみると面白いかもしれません。

と、ここまでは一般的なスキッドローラーのメリット、デメリットの話
ここからはサス車に適用するにあたっての話。

スキッドローラーが真価を発揮するのはサス車に装備した場合だと思います。

サス車はブレーキやアンダーガードの高さとストローク量が密接に関係します。
これは着地の時だけなら良いのですが、平面走行時にも影響をあたえます。

サス車はその特性として、車体に負荷がかかるとフロントがボトムします。
フルでボトムするより先にフロントアンダーが当たる車高関係の場合
コーナー進入等の負荷時にボトムして、フロントアンダーが床に当たります。

そうなるとコーナー走行時に必要以上に減速してしまいます。
ウェーブやデジタルコーナーのような瞬間的な負荷が大きいセクションでは
さらに顕著になります。

そこで、同じ地上高にスキッドローラーを装備した場合
路面に接触してもローラーが回転するため、摩擦はかなり低減します。
回転の良いローラーを使用するとより一層抵抗が減ります。

つまり、サス車を使用していてもフロントアンダーを下げやすくなります。
フロントアンダーを下げられれば、ブレーキを効かせやすくなります。
これは通常のアンダーガードにはない大きなメリットです。

さらにロールした際に路面に当たる位置に装備すれば
車体ロールに対するスタビライザーとして機能させることも出来ます。
これは従来のフロントアンダーでも可能ですが。

パッと見るとデメリットの多いセッティングに見えるのですが
実はメリットもかなり多いと思っています。
どうせサス車はセオリーの外にある車体構造なので
ハメを外していろいろ試してみると、新しい世界が見えるかもしれませんね。