軸受で最も高性能なベアリングは620ベアリングだと思います。
この620ベアリング、確かに性能は良いのですが
ちょっと厚みがあって使いにくいところがありますよね。
そんな今回のネタはタイトルのとおり。
貫通処理をせず620ベアリングを使用する方法。
Xシャーシと書きましたが、もちろん他のシャーシでも有効です。
通常のベアリングを使用している場合
ホイールをシャフトにさすとちょうどいいクリアランスになるのですが
620の場合はベアリングに厚みがある分シャフトの長さが足りず、
ベアリングをロックしてしまいます。
これを防ぐにはホイールを浅くさすという方法がありますが
これでは脱輪しやすくなる可能性もあります。
そんなときにはホイールに貫通加工をして、
長めのシャフトでホイールを貫通して使用することが多いと思います。
これならホイールの脱輪防止もできますしね。
しかしこの方法も、元が60mmシャフトを使うシャーシの場合は良いのですが
元が72mmシャフトのXシャーシやTR-1シャーシなんかは一苦労。
というのも60mmシャフトの場合は72mmシャフトを使えばいいだけなのですが
72mmシャフト車の場合、それより長いシャフト自体が少ないんです。
一般的に手に入る72mmより長いシャフトはGUPのステアリングのシャフトくらい。
しかしあれはパーツ1セットに1本しか入ってないので
前後輪用に揃えるとなると2セット買わないといけないという。
これで曲がってたら・・・と考えるとやってられないですよねw
そもそも飛んで跳ねてする立体レースの場合はシャフトも消耗品。
なるべく簡単に手に入るシャフトを使いたいですよね。
ベアリングの厚みが厚くてシャフトの長さが足りない。
とはいえシャフトを長くするのもアレ、となったらやれることはあと1つ
ホイール(芯)を短くすればいいじゃない!
実にシンプルですね。
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というわけでホイールの拡大写真です。
ホイール芯の穴は六角になっていると以前の記事に書きましたが
このホイール芯の穴、斜めにしてよく見ると
六角穴より手前の穴の入り口側がちょっとだけ丸穴だったりします。
実はこの部分は丸穴なのでシャフトの噛みには寄与していません。
だって丸穴のほうが六角穴より大きいですし。
つまり、ここを切って短くしたとしても
ホイールが抜けやすくなったりしないんです。
というわけでワークマシンで回しながら薄皮を切るようにカットします。
ついでにベアリングの外輪に触れないようにテーパー加工します。
で、加工が終わったら本番のシャーシに装着してみます。
できた!
ホイールの芯が若干短くなったので
シャフトを全部ホイールにさしてもベアリングをロックしなくなりました。
とはいえ最終的にホイールが抜けやすくなったらアウトなので
最初から抜けにくいホイールを使うことは必須です。
エアロアバンテやエアロサンダーショット付属の形は抜けにくくて良いです。
大径ローハイトホイールもかなり良い感じに抜けにくいですね。
最近のホイールは抜けにくいもののが多くて助かります。
あとはハードタイヤを使用するなどしてタイヤのグリップを落とせば
それだけでホイールは抜けにくくなると思います。
それでも抜けるようなら諦めて交換ですね。
貫通しにくいって点では72mmシャフトの車は面倒ですが、
これらはクラウンが壊れにくいオレンジクラウンなのがラッキーです。
クラウンが壊れなければホイール抜き差しの頻度は少なくなるので
ホイールを痛めにくいですしね。
最終的にはやっぱり貫通をしたほうが、と思う部分もあるのですが
別の選択肢もあるって知っておいても損はないかな?と思ったので書きました。
貫通がめんどくさい時にもアリだと思います。